宿泊施設を運営していると、「サイトコントローラーやPMSを使った方がいい」という話はよく耳にすると思います。

日々の予約管理業務がラクになるなら導入したいけれど、色々あってどれを選べばいいのか分からないし、意外と費用も高いし…

と導入を見送っているオーナーさんは多いのではないでしょうか。

今回は、特に小規模のホテルや民泊施設などを運営するオーナーさんによく選ばれている「Beds24(ベッズ・トゥエンティーフォー)」と「ねっぱん!」を比較したいと思います。

宿業務で、こんなことで困ったことはありませんか?

  • チェックイン直前のドタキャンやNo Show(ノーショー)が発生。当然キャンセル料を請求するが、電話もメールも無視され、泣き寝入りするしかなかった。
  • 日程変更やキャンセルの連絡を部屋割り台帳に反映し忘れてオーバーブッキングが発生。大クレームになった。
  • 電話・メール対応が地味に大変。正直、毎回同じような問い合わせに定型文で返事しているだけなので、ホームページなどに情報をまとめようと思いつつ、日々の業務に忙殺されて着手できていない。
  • 現金の収受、両替金の準備、レジ締め、ATMでの売上金入金など、現金管理の負担が大きい。お金のことなのでスタッフに任せる訳にもいかない。

こういった悩みは、小規模の宿泊施設を運営されているオーナーなら誰もが抱える悩みだと思います。

そしてこれらは全て僕自身が経験してきたことでもあります。
僕は33歳で脱サラして、全くの未経験から小さなゲストハウスを開業しました。開業当初はアナログな予約管理・接客をしていたため、早朝から深夜まで現場に張り付いていました。

もちろん肉体的には大変でしたが、当時は
「システム導入費用がもったいない。社長で人件費のかからない自分がめいっぱい働けばいいことだ」
と思っていました。

しかしだんだんと気づきました。

「何年やってても、同じことで悩んで煩わされていて、何も進歩していない」と。

キャンセル料を払う・払わないでゲストと揉めるのは精神的にも疲弊しますし、時間のムダでしかありません。

ちょっと自社サイトを検索してくれればすぐに答えが見つかるようなささいな問い合わせが毎日のように届きますが、定型文で返事するだけ、僕の小学3年生の息子でもできるような単純な作業です。

お店のサービス改善や、ゲストのクチコミの分析、市場調査やプロモーション活動など、他にやりたいことは山のようにあるのに、オーナーである僕自身がこんな細々としたルーティン業務に追われている状態では、いつまでたっても会社は成長できないと思いはじめました。

幸い、1店舗目が順調に売り上げを伸ばしており、2店舗目、3店舗目もとんとん拍子に開業させることができましたが、当然業務量は比例して倍増し、スタッフも一気に増えます。

こうなるともう自分だけでは対応しきれません。

そこでようやく、属人化の解消と業務効率化に舵を切り、徹底的なシステム導入をすすめました。

おかげで、現在は5店舗82床という運営規模にまで拡大しましたが、清掃以外の全ての業務は自分ともう1名のスタッフのみで回すことができています。

開業当初は同じ人数で1店舗運営するのも精一杯だったことを思うと、今は理想的な働き方ができています。

というわけで、僕がこれまで色々なシステムを利用してきた中で、特に小規模宿泊施設におすすめしたい2つのシステムを比較します。

と、その前にそもそもサイトコントローラーとPMSの説明をさせてください。

サイトコントローラー及びPMSとは一体何か?

サイトコントローラー及びPMSとは一体何か?

サイトコントローラーとは?

サイトコントローラーとは、複数のOTA(Online travel agency、予約サイトのこと)の在庫や料金を一元管理するシステムのことです。

複数のOTAで同時販売できるので、販路拡大=売上アップにつながります。
売上分析機能も付いていて、OTAごとの予約比率や稼働率などを簡単にチェックすることもできます。

PMSとは?

PMSは「プロパティ・マネジメント・システム」の略で、フロント業務を一元管理するシステムのことです。

チェックイン・アウト、清算、部屋割り、特別リクエスト対応、ゲスト管理など、フロントで必要な機能を網羅しています。

なぜホテル運営にシステムが必要なのか?

そもそも、サイトコントローラーを使わずに、複数のOTAでミスなく手間なく在庫を管理するのは至難の業です。

もちろん、「Airbnbでしか販売しない」など、販路を極端に絞っている場合サイトコントローラーは不要です。

しかし複数のOTAで販売するのであれば、少なくともサイトコントローラーの導入は必須です。

しかしサイトコントローラーはいわば最低限の装備みたいなもので、業務効率化というにはまだまだ遠いです。

具体的には、どのゲストをどの部屋に案内するかという部屋割り台帳は自前で作成しなければなりませんが、手作業での予約管理は属人化しやすくミスも起きやすいものです。

結果、オーナーが毎日つきっきりで予約管理をすることになってしまいます。

一方で、人手不足・人件費高騰・教育コストなど、スタッフを雇うことには多くの課題がつきまといます。

そしてもちろん、システム導入により業務を自動化すれば、余った力で接客や販促活動にもっと注力できるようになります。

Beds24とねっぱん!の比較表

Beds24とねっぱんの比較表

Beds24はどんなシステムか?

Beds24は「サイトコントローラー」+「PMS」+「自社予約エンジン」の3つの機能が1つになったシステムです。

宿泊施設の運営に必要なシステムがオールインワンになっているので、様々な操作が一つの管理画面で完結するのが一番のメリットといえます。

Beds24ならではの機能

自動集金

Booking.com/自社予約サイトの予約からクレジットカード情報を保持し、任意のタイミングで自動的に引き落としてくれる機能です。

自動メール送信

「予約直後」「チェックイン前日」など、任意のタイミングでゲストにメッセージを送信できます。
客室ごとに固有の文言を送り分けることも可能です。

部屋割り

どの客室にどの予約を割り当てるかを管理する機能です。
予約の変更やキャンセルとも連動するので、人的ミスが大幅に減らせます。

自社予約エンジン

クレジットカード決済や割引プロモーション、クーポン機能やアップセル(合わせ売り)機能など、多機能で操作性の高い自社予約サイトを無料で作成できます。

スマートロック連携

ゲストの滞在中のみ有効なパスワードを自動生成し、さらにそのパスワードを自動送信メールでゲストに送ることができます。

Beds24の料金

3,300円〜/月
※ただし、客室数や利用するOTAの数などで料金は大きく変動します。

部屋タイプ4種類、全20室のホテルで、Airbnb/Booking.com/Expedia/楽天トラベル/じゃらんに掲載する場合でおよそ16,000円/月(1室あたり800円)。

実際にご自身の施設で料金がいくらになるかは、Bedsq24料金シミュレータで計算することができます。

Beds24のメリット

ゲストとのお金のやりとりの全てがなくなります。

自動集金機能により、チェックイン前に全ての料金が回収済みになります。

全てのOTAで事前カード決済のみを受け付ける設定にし、現地決済オプションを外せないBooking.comに関しては、全ゲストからカード情報を取得する設定にします。

これにより、キャンセル料請求に関するストレスが一切なくなります。

問い合わせ件数が激減します。

チェックイン方法や荷物預かり、施設設備やアメニティについてなど、よく聞かれる質問をあらかじめまとめておき、事前にメールを自動送信しておきます。

ただウェブサイトに書いてあるだけの情報をゲストはなかなか読んでくれませんが、ウェブサイトへのリンクをメールでお送りすることで、事前に確認してもらえる確率が格段にアップします。

メール・電話対応が激減するので、予約管理担当スタッフを置く必要がなくなります。
また「問い合わせが減る」ということは、そのぶんゲストの疑問は事前に解消できているということです。

いちいちホテルに問い合わせ電話やメールをしなくても必要な情報がメールで届くので、ゲストサービスの行き届いたホテルだと思っていただけるでしょう。

部屋割り作業が楽になります。

ゲストの部屋割りを手書きの表やエクセルファイルで管理しているオーナーさんには、「本当にそれだけはやめた方がいい」と言いたいです。

これは実際に、僕がまだエクセル管理していた頃の部屋割り表ですが、今となっては「よくこんな面倒な管理をしていたな」と信じられないくらいです。
OTAごとに色を分けて、現地決済かカード決済かを見分ける印を入れたりしています。

スプレッドシートを使っての予約管理方法

当日いくら待っても現れないと思ったら、キャンセルを消し忘れていたとか、そのせいで飛び込み予約をお断りしてしまったとか、

自社予約を増やせます。

豊富な機能の自社エンジンを利用して、簡単に自社予約ページを作ることができます。
簡単にスマートロックを導入できます。

受け渡し、返却忘れ、紛失など、客室の鍵に関するトラブルは尽きませんが、スマートロックの導入で管理は一気に楽になります。

Beds24が連携しているRemotelockというスマートロックサービスを利用することで、ゲストごとに異なる客室パスワードが自動生成され、さらにそのパスワードをチェックイン前にメールで自動送信できます。

ゲスト一人ひとりに鍵を渡す、パスワードを書いた紙を渡す、手作業でメールを送る、といった作業がすべてなくなります。

清掃業者と安全に予約情報を共有できます。

管理権限を制限したアカウントを作って、清掃業者が予約状況をリアルタイムでチェックできるようにしましょう。
わざわざオーナーさんが「明日の掃除は○室で、XX号室とXX号室で…」と連絡しなくても、清掃業者側でチェックできるようになります。
重要な情報は編集・閲覧できないように制限できるので、セキュリティ面も安心です。

初期費用が無料

一番嬉しいのがこれだと思います。テスト導入がもっともやりやすいPMSではないかと思います。

契約期間の縛りなし、いつでも解約可能

使ってみてどうしても合わない、やりにくい、元のシステムに戻したいと思った場合でもすぐにやめられるのはありがたいですね。

Beds24のデメリット

同時ログインは2名まで

3名以上のスタッフが同時にログインする状況が頻繁に発生する場合は、アカウント追加が必要です。(2名ごとに600円)

料金体系が複雑なプラン管理には不向き

基本的に、1つの部屋に対して1つの料金しか設定できません。複数の料金を設定したい場合は、各OTA側での設定が必要です。(「オファー」と呼ばれるプロモーション機能によって、「基本料金から○%(○円)オフ」といった設定で複数の料金プランを出すことはできます)
一般的な旅館によくある「1泊夕朝食付き、小学生料金や幼児料金設定あり」など、サービス内容や年齢によって複雑に料金が変化するプランの設計には対応していません。(Booking.comのようなイメージです)

国内OTA(楽天トラベル・じゃらん以外)との接続は別料金

一休やるるぶなどを利用されている場合は、「ねっぱん!」との同時契約が必要です。また、連携できるのは在庫情報のみで、料金情報は「ねっぱん!」側での設定が必要です。

楽天トラベル・じゃらんは一部制限あり

楽天トラベル・じゃらんはBeds24と直接連携できますが、連携できるのは在庫情報のみで、料金情報は各サイトで設定が必要です。

強度の英語アレルギーがある人には操作が難しい部分もあるかも?

ほぼ完全に日本語対応していますが、元が海外のシステムなので、一部のメニューは英語をそのままカタカナにしたような項目もあります。
「外国人のゲストとは一切コミュニケーションできない」というくらい英語に苦手意識のある方には扱いづらいと思います。
(逆に言えば、カタコト対応できる程度であれば全く問題ないと思います)

ねっぱん!はどんなシステムか?

ねっぱん!は「サイトコントローラー」だけのシステムです。
Beds24と異なり、オールインワンのシステムではありません。

ねっぱん!の機能紹介

主要な国内・海外OTAはほぼ網羅

日本で普通にホテル運営をしているオーナーさんであれば、ねっぱん!で接続できないOTAはまずないでしょう。

在庫・料金・販売プランを一元管理

在庫管理ができるのは当然として、料金管理機能が充実しているのであらゆるプラン設計に対応できます。

細やかな人数料金設定が可能

国内OTAではおなじみの、人数別料金設定や子ども料金設定(食事ありなし・布団ありなし等)にも対応しています。

ノーショー対策機能(自動集金)

Booking.comの予約からクレジットカード情報を保持し、キャンセルやノーショーの際に料金を自動徴収する機能です。

ねっぱん!の料金

初期費用55,000円
5室以下5,500円、6室以上8,800円

ねっぱん!のメリット

多様なプランを複数OTAで一元管理する場合に威力を発揮

食事ランクが複数ある、各種オプション付きで販売しているなど、多様なプランを一元管理するのに向いています。

人数料金を複雑な条件で設定したい場合には必須

例えば「4名部屋を2名で予約する場合、基本的には半額だが、年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙シーズンは半額にしない」など、条件の複雑な料金設定もねっぱん!では簡単に設定できます。

PMSが不要であれば割安

例えばあなたの宿泊施設が5室以下で、PMSを使わずサイトコントローラーのみで予約や部屋の管理をする場合、Beds24と比較して割安な場合があります。

ねっぱん!のデメリット

PMS機能が付いていない

サイトコントローラーは販売を効率化するためのツールであり、現場での作業効率化するためのツールではありません。
別でPMSシステムを導入しない限り、手作業で管理する業務を完全になくすことはできません。

管理画面の操作が難解

ねっぱん!は、特に料金に関する機能が充実しており、多様なプランの複雑な料金設定にも細やかに対応できますが、
その反面、管理画面も非常に複雑なつくりになっており、直感的な操作が難しく、使いこなすには時間がかかります。

コスト面での導入ハードルが高い

「初期費用55,000円」「1年単位契約(途中解約でも1年分の料金が発生)」という2つのハードルのため、「とりあえず試しに使ってみる」ということが難しいです。

こんな方にはBeds24をおすすめします

  • 四六時中、電話やメールに対応していて心が休まらない。
  • できるだけスタッフを増やさずに事業を拡大したい。
  • コロナ禍で予約は減っているのに、人件費は思うように削減できていない。
  • 季節ごとのプラン作成やSNS投稿など、販促活動にもっと力を入れたいが、現場は日々の現場業務で手一杯になってしまっている。
  • 副業で民泊をやってみたいが、人的コストは最小限に抑えたい。
  • 契約期間の縛りがないので、迷ったらとりあえずBeds24を試してみるのがおすすめです。

こんな方にはねっぱん!をおすすめします

  • 家族経営かつ小規模宿であれば必要十分な機能
  • 現場での業務やメール対応など、現状は特に負担に感じていない
  • 一休やReluxで販売したい

さいごに

僕はBeds24の素晴らしさに魅了され、かれこれ4年近く使い続けています。
Beds24の機能や使い方に関して熟知している宿経営者ベスト10というランキングがあれば、間違いなく入っているはずです。

そして、あまりにも自分の仕事がBeds24によって救われたので、他の宿の経営者にもBeds24を使って欲しいと思い、こんなブログを書いているし、なんならBeds24の社長の長坂さんに頭を下げてBeds24の代理店をさせていただいてます。

なので、もしBeds24の導入を考えている場合は、ご相談に乗ります。

そして僕経由からフリートライアルを申し込むと、なんと2ヶ月の無料トライアルが付いてきます。
(本サイトからの申し込みだと1ヶ月です。長坂さん、ありがとうございます。)

こちらのページから申し込み可能です。
https://co-reception.com/rise-yoshioka/

また特典として、宿の集客や運営のことを気軽に相談できる「正念場のホテル運営グループ!」というコミュニティにご招待させていただきます。

By / Published On: 2月 11th, 2022 / Categories: ホテルシステム / Tags: , , , /

無料メルマガ登録

スモールホテルの経営者向けに価値あるリソースを提供しています。

ご登録ありがとうございます!
エラーが起きました。もう一度お願いします。