民泊の清掃方法は、おもに3つのパターンがあります。
1つ目は、スタッフを雇い内製化するパターンです。これは民泊オーナー自身が清掃する場合も含みます。
2つ目は、清掃の専門業者などに外注するパターンです。民泊というビジネスが普及し、大都市や観光地では民泊専門の清掃業者も登場しています。
3つ目は、物件近くに住む学生や主婦に業務委託するパターンです。人を雇うでもなく、契約を交わし外注するわけでもないので、一番楽な方法かもしれません。
それぞれのパターンでメリットデメリットがあり、当然清掃コストも変わってきます。
このブログでは、3つのパターンについてより詳しく説明していきますので、ぜひあなたの民泊施設に合ったパターンを見つけてみてください!
今回お届けするノウハウはこちら
内製化メリットデメリット
まずは内製化のメリットとデメリットです。
1つ目のメリットは、清掃コストを削減できることです。自社で直接清掃スタッフを雇用することで、外注するよりも安く清掃することが可能です。
2つ目のメリットは自社で清掃スタッフを管理することで、業務の進捗や品質を直接管理することができます。業務内容を細かくカスタマイズしたり、ゲストの要望に合わせて掃除内容を都度変更したりも気軽にできます。また問題が発生した場合も、柔軟に対応できるのが内製化のメリットです。
一方で内製化のデメリットですが、
1つ目は、採用が難しいことです。人口減少化社会で、働き手がどんどん減ってきています。また正直、肉体労働である清掃業務は決して人気のある仕事ではありません。良い人材を採用するのは難しいでしょう。
2つ目は、人材管理に負担がかかることです。自社で清掃スタッフを雇用する場合、採用から研修、労働条件の整備、給与支払い、シフトを組んだりなど、人材管理にかかる時間やコストが発生します。
以上が、内製化する場合のメリットとデメリットです。
外注化メリットデメリット
次は外注化のメリットとデメリットを見ていきます。
1つ目のメリットは、清掃の品質を担保できることです。専門の清掃業者に業務を委託するので、仕上がりの美しさや完成度は信頼に値します。
2つ目のメリットは、人材管理の負担がなくなることです。これは内製化の全く逆になりますが、自社で雇用しない分、採用や研修、シフトなど人に関わる面倒が一切なくなります。
一方で外注化のデメリットですが、まず1つ目は、当たり前ですが、内製化するより清掃コストが高いということです。
2つ目は、柔軟な対応が難しいということです。民泊清掃はイレギュラーな業務が発生する場合があります。例えば、子供が布団でおねしょをしてしまったとか、禁煙なのに室内でタバコを吸ったなどです。この場合、布団を洗ったり、室内を消臭したり、イレギュラーな仕事が発生します。雇用したスタッフであれば柔軟な対応が可能ですが、外注業者では難しい場合があります。
3つ目は業者選定のリスクです。良い業者を選べなかった場合、清掃業務の品質やコスト面で不満足な結果を招く可能性があります。また、業者側の都合で急に契約を解除された場合、急遽別の業者を探すことになり、時間やコストがかかります。
業務委託化メリットデメリット
最後のパターンは業務委託のメリットとデメリットです。
ここでの業務委託とは、物件の近くに住む学生や主婦などの個人に、清掃を発注するケースを想定しています。
まずはメリットですが、1つ目は、外注業者より清掃コストを抑えられるということです。清掃業務の発注先はあくまでも個人であり、プロの業者ではないので、その分安いです。
2つ目は、業務範囲の柔軟さです。個人に対して仕事を発注するので、業務内容をカスタマイズしやすいです。例えば、夜の空いた時間に掃除してもらったり、リネンの洗濯や乾燥をその人にお願いしたりすることも可能です。
一方で業務委託のデメリットですが、
1つ目は、清掃の品質をコントロールするのが難しい点です。プロの清掃業者でもないし、自社で雇用して教育がきちんとできるわけでもないからです。加えて民泊の場合は基本無人なので、清掃後のチェックが念入りにできない点も、業務委託で清掃を回す難しい部分です。
2つ目は、すぐに辞められてしまうリスクです。業務委託なので当事者はそこまで責任感を持って仕事にあたるとは限りません。家事の隙間時間に小銭を稼ごうと思っていても、実際にやってみたら想像以上に大変だからやっぱりやめますなんてこともザラにあります。
外注先への発注方法
民泊施設の清掃を外注しているオーナーさんもいると思いますが、細かな指示を電話やメール、LINEで、その都度行うの大変ですよね?ぼくらは、AirbnbやLINE、PMSの機能を駆使して、情報共有を自動化しています。
順番に見ていきます。
Airbnbのホスティングチーム機能
まずはAirbnbのホスティングチーム機能です。
宿のオーナーじゃなくて、清掃スタッフが清掃業務を行う場合、このホスティングチーム機能を使うと便利です。この機能を使うと、メンバーは各自のAirbnbアカウントでリスティングを管理することができるようになります。(つまりオーナーは自らのオーナーアカウントを共有しなくても良いわけです、)
もちろん、メンバーの業務によって権限を変えることが可能です。
LINE連携
次はLINE連携です。
ぼくらは、清掃業者とLINEグループを作って、情報共有をしています。
これが、そのLINEグループです。このLINEグループはPMSと連携させることができるので、新規の予約が入った際は、何月何日に何名で予約が入りました的なLINE通知を自動で飛ばしています。新規予約以外にも、キャンセル通知やチェックイン前日の通知も可能です。
もっとマニアックな設定ですと、「当日予約のみ通知する」、「10名以上予約の場合」や、「クレジットカードでオーソリが取れない予約」が入った際は、通知するという設定も可能です。
PMSでの情報共有
最後はPMSでの情報共有です。
PMSは、1つの宿に対して複数のアカウントを作ることが可能です。そして、アカウントごとに様々な権限を付与することができます。
例えば、一番権限の強いビジネスオーナーのアカウントには、お客様情報や売上など全ての情報を管理する権限があります。一方でチェックイン専門のスタッフがいれば、お客様の個人情報は見ることができるけど、料金を変更したりはできない権限にします。
で、一番便利な使い方は、宿の清掃を外部の清掃会社に外注している場合です。この場合、その清掃会社用のPMSアカウントを作ることが可能です。これをすると、清掃会社が予約状況をリアルタイムでチェックできるようになります。わざわざ「明日の掃除は何部屋で」みたいな感じで連絡しなくても、清掃会社が自らチェックするわけです。
清掃スタッフの雇用方法
最後に、清掃スタッフの雇用方法のアイデアをいくつか挙げてみます。
ジモティーの活用
1つ目はジモティーの活用です。ジモティーとは日本全国の各地域ごとに、色々な地元情報を掲載するサイトです。
様々な情報が掲載できるジモティーには、地元の住民が「売ります・あげます」の他に「探しています」というカテゴリーもあり、簡単にかつ無料でアルバイトの求人を出すことができます。
ビラ撒き
2つ目は近隣へのビラ撒きです。
物件近くに住んでて時間を持て余した高齢者に業務委託したい場合は、ビラが一番良いと聞きました。
SNSの活用
3つ目はSNSの活用です。
FacebookやTwitter、インスタグラムなど、なんでも良いと思いますが、今はSNSで情報を定期的に発信すれば、その分野に興味がある人が集まってきてくれます。無料なので、気軽に始められるのも特徴です。
ちなみに弊社が清掃スタッフを雇用しているときに上手くいっている方法は、「子連れの親」大歓迎で募集することです。民泊施設は基本「家」なので、子供がうろうろしていても危険がないし、TVを見せていたら静かに過ごしてくれます。なにより子連れで働ける場所はなかなか多くないので、長い期間働いてくれますし、子供にとっても社会にとっても良い取り組みなのかなと思っています。