民泊ビジネスは高度なプログラミング知識も必要なければ、宅建などの難易度の高い資格も必要ありません。物件を用意して許可さえとってしまえば、どこの誰でも簡単に参入できるビジネスです。
「民泊ビジネス面白そうだな」
「私にも民泊ビジネスできるんじゃないかな?」
と思われたかと思います。
というわけで、今回のブログでは個人が民泊ビジネスに参入するための参入方法を3つご紹介したいと思います。以下の3パターンです。
- パターン1:自分自身で民泊を運営する方法
- パターン2:民泊運営を他社に委託する方法
- パターン3:あなた自身が運営側にまわり、オーナー物件の運営を受託する方法
今回お届けするノウハウはこちら
パターン1:自分自身で民泊を運営する方法
民泊というビジネスは、自分自身で運営することもできますし、運営を他社に任せることも可能です。ここでは、まず民泊運営を自分自身で行う方法をご紹介します。
例えば、あなたの物件がご自宅の一室だけであるとか、一般的なサイズの一軒家を貸し出すだけであれば、あなたとあなたの協力者(例えば奥さん)がいれば、すべての作業を自身で行うことが可能です。
民泊の開業および運営はどんな業務があるかと以下に洗い出してみました。あなたは全ての業務を一人で遂行することができそうでしょうか?
開業前の業務
- 内装
- 備品・消耗品の選別(FFT)
- 旅館業・民泊新法の許認可
- ホテルシステム導入(サイトコントローラー・PMS)
- 自社Webサイト製作
- OTA(AirbnbやBooking.comなど)アカウント作成
- SNSアカウント作成
開業後の業務
- 予約の管理
- ゲストとのコミュニケーション
- チェックインや滞在中の対応
- トラブル・クレーム対応
- 設備・備品
- 清掃
当然ですが、規模が大きくなればなるほど、作業負担が増えていきます。また複数店舗を運営するば、一人(+パートナー)では回せなくなってしまうのも自明です。
もし規模の大きな物件で開業したり、複数の物件を運営する場合はスタッフを雇うことを検討してください。責任ある仕事を任せたいのであれば、正社員を雇うべきかもしれませんし、細かい現場のサポート程度であれば、アルバイトでも十分です。
個人的には、清掃に関しては運営管理者のあなたが行うことは避けた方が良いと思っています。あなたには適切な清掃を行うのに十分な経験やスキル、情熱がありますか?もし十分な経験やスキル、情熱がないのであれば自社でアルバイトを雇用しシフトを組んで清掃を回すか、または清掃業者に委託してください。
なぜなら清掃は大切な業務ですが、清掃業務以外にビジネスオーナーとして頭を使わねばならない業務が他にたくさんあるからです。清掃をあなた自身がやってしまうと、例えばピークシーズン中に数え切れないほどの時間を清掃に費やすことになってしまいます。仮に清掃が好きで好きで堪らないのであれば、それでも構わないのですが、、
ちなみに私がビジネスオーナーとして物件を管理している民泊ですが、規模の小さなものに関して言えば、アルバイトを直接雇用し自社で清掃を回し、規模の大きなものに関しては外部委託先の会社に清掃を依頼しています。
清掃スタッフを探す際に役に立つヒントですが、ジモティーというサイトを使うことです。ジモティーとは日本全国の各地域ごとに、色々な地元情報を掲載するサイトです。様々な情報が掲載できるジモティーには、地元の住民が「売ります・あげます」の他に「探しています」というカテゴリーもあり、簡単にアルバイトの求人を出すことができます。民泊清掃に適した主婦や学生がすぐに見つかる場合も多いですよ。
パターン2:民泊運営を他社に委託する方法
パターン2は民泊運営を他社に委託する方法です。あなたはビジネスオーナーとして民泊経営は行いますが、運営は外部の運営代行会社に外注するパターンになります。
実は民泊ビジネスは集客から運営まで全て自分自身で行うこともできますが、専門の業者に外注することも可能なんですね。副業として民泊を運営したい場合や、そもそもオーナー経営者として携わりたい場合は、業務を外注化しましょう。運営代行会社は、大きな都市であればそれこそ何十社もありますし、小さな街でも個人起業レベルで運営代行を引き受けてくれる人もいます。
それでは具体的に見ていきます。
全業務を外注化する場合
まずは業務を全て一括で外注化する場合です。
民泊運営代行会社と「運営委託契約書」を交わし、あなたは民泊に関わる業務の全てを運営会社に委託します。運営会社は予約の管理、ゲストとのコミュニケーション、チェックインや滞在中の対応、トラブル・クレーム対応、設備・備品の管理、清掃などの民泊運営業務を全て遂行します。
運営会社の経験やスキルにもよりますが、運営以外の業務(例えばマーケティング業務)を合わせて行ってくれる会社は良い会社だと思います。民泊運営は当然現場の業務は大切ですが、どのように集客するかというマーケティングの部分ももちろん非常に大切です。
運営委託費用はいくらが妥当?
売上はビジネスオーナーのあなたに全て入ります。その売上から委託事業者に契約書で交わした委託費用を支払います。一般的には売上の15%〜30%と言われていますが、管理物件の規模や数、グレード、求める業務によってピンキリです。
代行業者にとっては複数物件を運営できるのであれば、その分管理コストを下げながら売上を上げることができるので、10%で良いかもしれません。一方、小さな町でたった1軒の物件の管理であれば、業務効率が悪くなってしまうので50%という数字も聞いたことがあります。
また先で述べたように、代行業者が集客力に自信があり他の代行業者よりも委託費用が高い場合もあるでしょう。
費用負担に切り分け方は?
次に、費用の切り分けを見て行きましょう。
基本的には民泊経営の全ての費用負担はオーナー側になります。代行業者は人件費だけですね。以下のリストを参考にしてみてください。簡単にまとめると、運営に関わる人件費は全て受託側の負担です。プラス、トイレットペーパーやシャンプーなどの消耗品も負担しています。このように、何がどちらの負担かはあらかじめ取り決めをして、後々トラブルにならないようにするべきでしょう。
委託者(ビジネスオーナー)の費用負担
- 建物の固定資産税
- 管轄官庁に対する許可手続き費用
- 建物修理費用
- 電気、ガス、水道、wifi料金
- ホテルシステム利用料
- 自社サイトのサーバー&ドメイン
- 旅館業保険
- 清掃費/ゴミ回収費
- 予約サイトの手数料 (カード支払い時の手数料含む)
- 業務を行う際に必要となる家具・備品
受託者(運営代行会社)の費用負担
- 従業員の給料など人件費
- 消耗品費
一部業務を外注化する場合
次に業務の一部を委託する場合です。
例えば「開業」に関わる一切の業務を委託し、開業後はあなた自身が全て運営するパターンです。宿泊事業の開業に際しては、専門的な知識が必要になりますので、知識や経験がない場合やそもそも時間がない場合は開業の部分だけ切り取って外注するケースもあります。
また逆に、開業までは全部自分自身で準備をし、その後の運営を委託する場合もあります。
実際に僕自身も、ある管理物件で業務の全てを受託し、ビジネスオーナー様の代わりに日々の運営をしてる物件もあれば、開業の部分だけサポートさせていただいた仕事もありました。
パターン3:あなた自身が運営側にまわり、オーナー物件の運営を受託する方法
個人が民泊に参入する3つのパターンの最後のパターンです。これは、パターン2で紹介した運営代行会社にあなた自身がなり運営を受託する方法です。運営代行なので民泊自体を経営するわけではありませんが、その代わり運営代行会社を経営するわけです。(ややこしいですね笑)
運営代行のメリット
運営代行メリットは、初期費用が不要なことです。物件を買ったり借りる必要がないからです。またリノベーションなどの工事負担もありません。全てビジネスオーナーが負担するからです。あなた自身のビジネスではないことから、リスクが低いのも特徴です。そのため、多店舗展開するのであれば、運営代行として展開するのも手です。
運営代行のデメリット
一方でデメリットですが、運営スタイルはビジネスオーナーの意向に常に左右されるので、運営の自由度が低いことです。当たり前ですが、勝手にコンセプトを変えたりできませんし、予算もオーナーの匙加減です。良い契約条件を結ばないと、一生懸命に運営を頑張ったけれど利益が残らない、なんてことにもなりかねません。運営委託の条件はしっかり考えてみてください。
リスクがないのは、どのパターン?!
民泊を運営するにあたり、一番リスクを抑えてスタートできるのは「運営委託(パターン3)」です。物件を探す手間もないし、改装に費用を注ぎ込むこともないからです。基本的には売上の●●%が手数料なので、固定費用も少ないです。あなたのリスクはゼロで、ホテル業を始めることができます。
とはいえ、もちろん物件オーナーにあなたが信用に値する人間であると証明する必要があるので、それなりに実績や経験が必要です。僕らも初めは自社で経営・運営した上で、実績や経験を積み、この運営受託モデルも取り入れました。